CloudReadyのLinux日本語入力環境の構築

2020年12月31日木曜日

CloudReady Linx 日本語入力

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GoogleがCloudReadyを提供するNeverwareを買収しました。 これまで純正のChromeOSはプリインストールされているChromebookを買うしか 選択肢がなかったのですが、今後CloudReadyがGoogle公式サポートされたりすると Andoroidアプリが動いたり爆発的に普及しないかな、とか妄想が膨らみます。

さて、これまで2012年のHP Pavilion dv6にCloudReadyをインストールし、 ストアアプリだけではもの足りずCloudReady上でLinuxを使っています。

デフォルトでは、ターミナルアプリくらいでしか日本語入力できないのですが いろいろ設定を行いそれなりに快適に使えるようになったのでCloudReadyのLinuxでの 日本語入力環境の構築についてまとめます。

アプリのメニュー、ヘルプ等の日本語表示に関しては取り上げません。 英語を読むのはそれほど苦にならないのとわからない単語を調べると 英語の勉強にもなるため英語表示のまま使っています。

主に使用するアプリ

  1. Gimp
  2. Inkscape
  3. Emacs

日本語入力を使うのは上の3つくらいです。デジカメのRaw現像にdarktableとか 使用するLinuxアプリは他にもありますが、日本語入力は行いません。

日本語フォントNoto Sansとtask-japaneseのインストール

ターミナル上で下記コマンドを実行します。

$ sudo apt install fonts-noto-cjk task-japanese

源ノ角ゴシック、源ノ明朝(Source Han フォント)のインストール

フォントはNoto Sansだけでもよいのですが、7種類のウェイトが使えるゴシック体、明朝体として GitHubの源ノ角ゴシック源ノ明朝をインストールします。

上記ページのLanguage-specific OTFsまたはRegion-specific OTFsの日本語用をダウンロードします。

フォントファイルはZip圧縮されているので解凍し ~/.fonts または /usr/share/fonts/opentype 以下にコピーします。

CloudreadyネイティブのChromiumブラウザからダウンロードする場合は、ダウンロードしたフォルダを Linuxと共有してからLinux側へコピーする必要があります。

詳細は下記記事を参照ください。

Cloudready で Linux アプリとファイル共有

Linux アプリと Cloudready のファイルシステム間でファイル共有する方法を紹介します ...

フォントファイルをコピーしたらターミナルで下記コマンドを実行してフォントキャッシュを更新します。

$ fc-cache -v

fc-list | grep "SourceHan*"でインストールしたフォントを確認できます。

源ノ角ゴシック、源ノ明朝フォントはAdobe、Googleらが開発したフォントでNotoフォントと実は同じものです。 しかしCloudReadyのLinuxからaptでインストールできるfonts-noto-cjkはウェイトが2種類しかインストール されないようなので7種類のウェイトを使用できるようわざわざ別にインストールしています。

Localeの設定

ターミナル上で下記コマンドを実行。

$ sudo dpkg-reconfigure locales

ja_JP.UTF-8を選択し<了解>します。

コマンド入力時に下記メッセージが出てダイアログが表示されない場合があります。ウィンドウサイズが大きすぎたり 小さすぎたりするとダメなようでウィンドウサイズを変更して試してみてください。

Can't make sub-window at (30,3), size (1,104)
debconf: dialog output the above errors, giving up!

設定ができたら一度ターミナルを閉じて再度ターミナルを立ち上げ、下記コマンドを実行します。

$ sudo localectl set-locale LANG=ja_JP.UTF-8 LANGUAGE="ja_JP:ja"
$ source /etc/default/locale

日本語入力IM fcitx-mozcのインストール

aptでfcitx-mozcをインストールします。

$ sudo apt install fcitx-mozc

インストール後、下記コマンドを実行。

$ echo "/usr/bin/fcitx-autostart" >> ~/.sommelierrc

アプリでfcitxで日本語入力するため環境変数を /etc/systemd/user/cros-garcon.service.d/cros-garcon-override.confに追記。

Environment="GTK_IM_MODULE=fcitx"
Environment="QT_IM_MODULE=fcitx"
Environment="XMODIFIERS=@im=fcitx"
Environment="GDK_BACKEND=X11"

環境変数を有効にするため一度ターミナルを終了し再起動します。

fcitx-configtoolでIME ON/OFFキーの設定などができます。

Gimpで日本語入力

Gimpを起動し、テキストボックスを作りAlt+Spaceで日本語入力ができました。

フォントも7ウェイト選択できます。が、1つはweight=255と変な表示です。

Inkscapeで日本語入力

Inkscapeでも日本語入力してみます。

こちらはウェイトが6種類しか表示されず、しかもそのうち1つは weight=255 と 変な表示で Normal と変わらなそうで実質5種類しか選択できません。 WindowsのInkscapeでも同じ結果だったのでInkscapeの問題かInkscapeとフォントの 相性かもしれません。5種類使えればまあ満足なのでこのまま使用してみます。

まとめ

CloudReadyのLinuxでの日本語入力は初期設定が結構面倒ですが一度設定してしまえば それなりに快適に使えます。

GoogleのNeverware買収によって日本語対応もさらに簡単になると良いですが 今後CloudReadyがどうなっていくか楽しみです。

次回は

次はEmacsでの日本語入力を設定します。Emacsでmozcを使うにはまた別の設定が必要になります。

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